令和5年度技術士第二次試験問題〔総合技術監理部門〕Ⅰ-1-2

I -1-2損益分岐点分析を行うため,下図のような横軸に販売量,縦軸に金額(売上高及び費用)をとったグラフを用いる。このグラフを用いた分析に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。なお,総費用は固定費と変動費から構成され,固定費をF,販売量をx,販売量1個当たりの変動費をv,1個当たりの販売価格をpとし,P>vであるとする。また,全ての金額は0より大きいものとする。

図 損益分岐点分析の検討用グラフ


①Fとpは変化せず,vが増加すると,損益分岐点の販売量は減少する。

②F,v及びpは変化せず,xが増加すると,利益が増加あるいは損失が減少する。

③vとpは変化せず,Fが増加すると,損益分岐点の販売量は増加する。

④Fとvは変化せず,pが減少すると,損益分岐点の販売量は増加する。

⑤Fは変化せず,1個当たりの限界利益が減少すると,損益分岐点の販売量は増加する。


回答 ①

①(正しくない)v(1個当たり変動費)が増加⇒1個当たりの利益が減少⇒同じ利益を出すためにはより多く売らねばならない⇒損益分岐点の販売量は減少

②(正しい)x(販売量)が増加⇒利益が増加または損益が減少。

③(正しい)F(固定費)が増加⇒同じ販売量だと利益が減少⇒損益分岐点の販売量は増加

④(正しい)p(1個当たりの販売価格)が減少⇒たくさん売らないと同じ利益が確保できない⇒損益分岐点の販売量は増加

⑤(正しい)1個当たりの限界利益が減少⇒vが増加⇒損益分岐点の販売量は増加。


参考 なし