令和5年度技術士第二次試験問題〔総合技術監理部門〕Ⅰ-1-13

I -1-13組織開発に関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。


①人材開発は「個人」への働きかけであることに対し,組織開発は「グループ」や「組織全体」に働きかける取組であり,「個人」への働きかけは含まない。

②組織開発の2つの手法である診断型と対話型のうち,診断型組織開発は,サーベイなどによる診断フェーズのある手法であるが,対話も重視される。

③組織開発で大切にされる価値観の1つとして人間尊重の価値観があり,マクレガーが提唱したX理論もその表れである。

④組織開発でキーとなる概念の「コンテント」と「プロセス」のうち,「コンテント」とは,どのようにコミュニケーションがなされているか,どのように課題や仕事が進められているかなど,組織メンバー間の関係性などの諸要素を指す。

⑤アプリシェイティブ・インクワイアリーは診断型組織開発手法の1つであり,データ収集等に基づく診断フェーズによって部署や職場の強みに光を当て,その強みや潜在力を引き出すことを目指す。


回答 ① 

①適切。

②不適切。「組織開発の2つの手法である診断型と対話型のうち,診断型組織開発は,サーベイなどによる診断フェーズのある手法であり,理想の組織のあるべき一つの姿がある程度明確になっており、その理想の状態へ近づけていく手法。」などが適切。

③不適切。「組織開発で大切にされる価値観の1つとして人間尊重の価値観があり,マクレガーが提唱したY理論もその表れである。」などが適切。

④不適切。「組織開発でキーとなる概念の「コンテント」と「プロセス」のうち,「プロセス」とは,どのようにコミュニケーションがなされているか,どのように課題や仕事が進められているかなど,組織メンバー間の関係性などの諸要素を指す。」などが適切。

⑤不適切。「アプリシェイティブ・インクワイアリーは対話型組織開発手法の1つであり,価値を見つける質問を投げかけることで、人が持っている良いところや、組織の持っている強みを引き出すことを目指す。」などが適切。


参考

「組織開発とは?組織・従業員の生産性を向上させる手法や企業事例を徹底解説」

https://www.works-hi.co.jp/businesscolumn/organization_development

「診断型組織開発と対話型組織開発」

https://esr-j.com/soshikikaihatsu002/

「組織開発におけるコンテントとプロセス」

https://dev.classmethod.jp/articles/content-and-process/#toc-3

「マクレガーのX理論・Y理論」

https://www.mhlw.go.jp/churoi/soshiki/roudougaiyou.htmlhttps://www.hri-japan.co.jp/contents_library/term/leader-ship/205/

「AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)とは」

https://successpoint.co.jp/portfolio-view/ai