令和4年度技術士第二次試験問題〔総合技術監理部門〕Ⅰ-1-18

I -1-18我が国における著作権を含む知的財産権に関する次の記述のうち,最も不適切な事例はどれか。

①PC用のアプリケーションソフトウェアを購入した個人が,メディア破損に備え,製造会社の許諾を得ずに個人的にDVD-Rにバックアップ・コピーをとった。

②企業で購入した彫刻作品を,製作者の許諾を得ずに本社ビルのロビーに展示した。

③企業における従業員教育の教材とするため,市販されている書籍の一部分を,出版社の許諾を得ずにコピーして受講者に配付した。

④他社が開発した半導体チップのマスクパターンについて,知的財産権の権利保護が行われていなかったため,許諾を得ずに同じマスクパターンを使用した。

⑤ある団体がその団体の名義で作成し80年前に公開した著作物を,ある個人が,その団体の許諾を得ることなく Webサイト上に掲載した。

正答 ③

①適切。ソフトウェアのバックアップコピーをとる行為は、著作権法で認められている。

②適切。所有する美術品を、屋内に展示し、顧客などに鑑賞してもらうことは、著作権法上問題ない。

③不適切。教育機関以外で(業務の目的ではなく)講習目的でコピーして配布する行為は複製権の侵害となる。

④適切?知的財産権の権利保護が行われていなければ、許諾不要?

⑤適切。団体名義の著作物は公表後70年間著作権が保護される。80年後なので許諾不要。

参考

著作権は永遠に保護されるの?

https://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime3.html