令和4年度技術士第二次試験問題〔総合技術監理部門〕Ⅰ-1-8

1-1-8 下図は,複数の作業で構成されている業務のPERT図から,1つの作業Eを抜き出して示した図である。現状の業務日程計画における作業Eの作業時間は3時間,作業Eの全余裕時間は4時間,作業Eの最早開始時刻は午前10時である。なお,結合点iから出ている作業も,結合点jに入ってくる作業も作業Eだけである。この図におけるPERT計算に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。

①現状の業務日程計画における作業Eの最遅開始時刻は,13時である。

②現状の業務日程計画における作業Eの最早完了時刻は,13時である。

③現状の業務日程計画における作業Eの最遅完了時刻は,17時である。

④作業実施条件の変更によって作業Eの作業時間だけが5時間に変更された場合,作業Eの全余裕時間は2時間になる。

⑤作業実施条件の変更によって作業Eの作業時間だけが7時間に変更された場合,作業Eはクリテイカルパス上の作業になる。

正答 ① 

①誤り。「作業Eの作業時間は3時間、作業Eの全余裕時間は4時間、作業Eの最早開始時刻は午前10時」なので、3+4+10=17時までに作業を終わらせなければならない。一番遅くて17-3=14時から作業を始めれば間に合う。

②正しい。「作業Eの最早開始時刻は午前10時である。」で「作業Eの作業時間は3時間」なので、午前10時から作業を始めると3時間かかって13時に作業が完了する。

③正しい。「作業Eの作業時間は3時間、作業Eの全余裕時間は4時間、作業Eの最早開始時刻は午前10時」なので、3+4+10=17時までに作業を終わらせれば間に合う。

④正しい。余裕時間も含めた作業可能時間が現状では3+4=7時間であったが作業時間が5時間になると、余裕時間は7-5=2時間となる。

⑤正しい。余裕時間も含めた作業可能時間が現状では3+4=7時間であったが作業時間が7時間になると、余裕時間はゼロとなるので、クリティカルパスの作業となる。

参考 なし